基礎分析 1

 アメリカは単独の世界覇権国だ。その裏付けは海軍力である。アメリカは世界の海を制する事で世界の貿易を掌握している。太平洋と大西洋は、二大貿易海域であり、このどちらにも面しているアメリカが海洋国として覇権を持つのは当然の話なのである。

 

   海洋覇権=シーパワーは世界覇権国の必須の条件である。

  ローマ帝国は地中海を手中にしており、ハンニバルと言えども陸路をもってローマ攻略にあたらねばならなかった。そして、ローマはどうしても勝てないハ ンニバルを直接撃破するのではなく、カルタゴを海から攻略する絡め手で猛将を下した(もっとも、ハンニバルは負けたと思っていなかっただろうけれど)。

 

  小国のポルトガルがカトリック教会から子午線による世界の割譲を受けたのも、国をあげて航海術に取り組み、いち早くインド洋に抜けたからであり、ポルトガルから支配権を譲り受けた英国が大英帝国として世界に君臨したのも、そのシーパワーによる。

 

  日本海軍の沈黙の艦隊はアジア域で英無敵艦隊を撃破した。

  これによって、太平洋における海上覇権は日米によって決せられる事となった。ミッドウェー海戦における日本海軍の大敗北によって、日本の敗北は決定したも同然だったのである。

  そして、それ以降、世界の海上覇権はアメリカのものとなった。

 

  第二次世界大戦当時、アメリカ海軍は、日露戦争時の日本海海戦を研究し抜いていた。それは、日本海海戦が戦術的に研究する価値のある海戦だったからである。それだけでなく、日本と日本の軍隊には研究の価値があったのである。

  もちろん、その目的は日本の撃破であった。